【指定と届出】それぞれの教習所の違いは?|元指導員が徹底解説

自動車教習所を探していると、

指定自動車教習所と届出自動車教習所?

指定と届出、何が違うんだろう?

このような疑問を持つ方がいると思います。

 

今回の記事では、

・指定教習所とは
・届出教習所とは
・指定教習所と届出教習所の違い
・どちらを選ぶべき?

これらについて紹介します。

 

私は北海道の自動車教習所で7年半勤めた経験があります。

私が所属していたところは、指定教習所です。

元中にいた人間として、指定教習所と届出教習所の違いをお伝えします!

 

 
ゆうた
指定教習所と届出教習所の違いを知り、自動車教習所選びの参考にしてください✨

 


ちなみにそれぞれの名称が長いので、今回の記事では、

指定自動車教習所:指定教習所

届出自動車教習所:届出教習所

このように、それぞれの名称を省略して表現しています。


 

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指定教習所とは

指定教習所とは、公安委員会が指定する基準を満たしている教習所です。

指定の基準

指定の基準は以下のとおりです。

・人的基準:資格をもつ指導員が配置されていること

・物的基準:コースや教室など、決められた設備や機材があること

・運営基準:教習方法や教習基準に適合して運営されていること

これらの全てが満たされている必要があり、どれか一つでも欠けていると指定を受けることはできません。

 

指定教習所では、1年に1回必ず公安委員会の厳しいチェックを受けることになります。

 

 
ゆうた
厳しいチェックを毎年くぐり抜けないと、指定をもらい続けられないわけですね!

 

シンボルマーク

出典:一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連)HPより

 

公安委員会の指定を受けている教習所は、こちらのシンボルマークを表示することができます。

指定教習所のホームページや教習所の施設内に、こちらのマークを見つけられるはずです。

 

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届出教習所とは

届出自動車教習所は、公安委員会に対して届出をしている教習所のことです。

そのままですよね。笑

 

指定教習所のところで紹介した、

・人的基準
・物的基準
・運営基準

を満たしていなくても、運営することが可能なのです。

もちろん、公安委員会にしっかりと届出をしているので、安心して通うことができます。

 

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指定教習所と届出教習所の違い

指定教習所と届出教習所の違いは、指定の基準を満たしているかどうかでした。

では指定教習所と届出教習所の、具体的な違いについてご紹介します。

仮免試験や卒業検定

一番大きな違いとしては、試験や検定を受ける場所に違いがあります。

 

指定教習所の場合、仮免試験(場内の運転や学科試験)や卒業検定(路上の運転)を、それぞれの教習所で行うことができます。

届出教習所の場合、それらのすべての試験を、運転免許試験場で受けることになります。

 

指定教習所の場合、卒業すると「卒業証明書」が発行されます。

その卒業証明書を持っていることで、運転免許試験場の「技能試験の免除」の権利を得ることができます。

 

だから指定教習所の場合は、運転免許試験場にいって「学科試験のみ」を受検することになるのです。

 

 
ゆうた
この「卒業証明書」を発行できることが、指定教習所の一番の強みとなります。

 

1日の教習時限数

指定教習所の場合、1日に教習できる時限数が決められています。

・場内教習であれば、1日に2時間まで
・路上教習であれば、1日に3時間まで
※実際には、もっと細かいルールが決められています

 

届出教習所の場合は、この時限数のルールが決められていません

通っている届出教習所の予約状況やルールによっては、1日のうちに何時間も練習することが可能です。

 

学科教習の勉強

学科教習に関しても大きくルールが違います。

指定教習所の場合は、決められた学科教習をすべて履修しなければいけません。

しかし、届出教習所では学科教習が必須ではありません。

 

当然、運転免許試験場での学科試験は、どちらの教習所を選んだ場合でも必ず受験します

届出教習所に通った場合は、自分で学科試験の勉強をしなければなりません。

 

 
ゆうた
独学で学科教習の勉強をするのは、なかなか骨が折れそうです……

 

教習料金の違い

指定教習所と届出教習所の料金を比べた場合、指定教習所の方が高くなる傾向があります。

 

指定教習所は、決められた時限数の学科教習を履修しなければならない分、教習のために支払う料金が増えますよね。

届出教習所の場合は、運転免許試験場での試験となるため、その試験のたびに、受験料を支払うことになります。

 

一般的な情報をお伝えすると、運転免許試験場の合格率は低いことです。

ですから不合格になる回数が多くなればなるほど、受験料を毎回支払うことになるので、免許取得までに支払う料金が高くなってしまう可能性もあります。

 

 
ゆうた

単純に教習所の料金が安いからといった安易な考えで教習所を決めると、後から後悔することになります。

 

指導員の資格の有無

指定教習所の場合、それぞれ指導する免許の種類に応じた指導員資格をもっていなければ、教習をすることができません。

 

バイクの教習をするためには、バイクの指導員資格を別に取得する必要があります。

指導員資格に関しては、公安委員会の試験に合格する必要があるので、教習の指導力はピカイチです。

 

 
ゆうた

教習できる資格を増やすために、毎回指導員は試験を受けなければなりません。

指導員資格をとるのが大変なんです……。

 

届出教習所の場合は、指導員資格の有無は求められず、運転免許証さえもっていれば指導ができます。

ですから、客観的に指導力を証明するものがないということです。

 

しかし、元指定教習所指導員の方が届出教習所に勤めている場合もありますし、“指導員によって指導力に差がある” と思ってもらって間違いありません。

届出教習所を選択する場合は、ホームページなどで、どのような指導員の方がいるのかチェックしてみるとよいでしょう。

 

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どちらを選ぶべき?

それぞれの違いをみてきましたが、どちらを選ぶべきでしょうか?

 

ちなみに以下のようなデータがあります。

新規に免許を取得する方の97%は指定教習所を卒業しています。

出典:一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連)

 

ですから、新しく免許を取得する方のほとんどは、指定教習所で運転技能や学科の勉強をしてから免許を取得していることがわかります。

 

届出教習所に通う方には、どのような特徴があるのでしょうか?

 

例えば、すでに免許証をもっていて、何らかの理由で免許を失効してしまったとします。

その方が、もう一度免許取得を目指すために、料金のお得な届出教習所で練習をするパターンが考えられます。

 

しかし、私が過去に受け持った生徒さんの中には、十数回も運転免許試験場での試験にトライして、全て不合格になり、あきらめて指定教習所に入校してきたことがありました。

そのとき、運転免許試験場の近くにあるホテルに泊まっていたようで、かなりの時間とお金を無駄にしたそうです。

 

 
ゆうた
自信満々で試験場に挑みにいき、散った人を何人も見たことがあります。笑

 

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まとめ

今回は、指定教習所と届出教習所の違いについて紹介しました。

 

自宅近くの教習所を探しているときに、名称の違いで「あれ?何が違うんだろう」と思ってしまう方は少なくありません。

 

今回の記事を参考にして、どちらの教習所を選ぶべきかの参考にしてもらえると嬉しいです!

 

 

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